通信制高校に通いたいけど、いじめられないか不安なあなたへ 2017.01.05
通信制高校に入学しようと考える人のなかには、不登校を経験した人も非常に多いです。
その不登校だった理由として多く挙げられるのが、いじめや人間関係の悩み。
通信制高校という新しい環境で高校卒業に向けて頑張ろうと思っても、どうしても以前の経験から不安がついてくると思います。そんなあなたへ通信制高校の実情をお伝えします。
通信制高校っていじめはあるの?
まず、実際のところ通信制高校にいじめはあるのか。
この答えは「学校による」としか皆さんに向けては言いようがありません。
ここで「いじめはありません!」と言い切っては、「私は通信制高校で今いじめにあっている」という人に顔を向けられませんし、どんなにいい学校だったとしても突然恐ろしいいじめっ子が入学してきたら、いじめは起きてしまいます。
全日制高校よりは実は人間関係の悩みは少ない
しかし全日制高校に比べれば、通信制高校ではいじめが少ないと言われているのは事実です。
実際に何か問題が起きてしまうかどうかは学校によるとしかいえませんが、実は通信制高校で人間関係について悩むのはとても少ないケースなんですよ。
人間関係で悩みが少ない理由
でも、ヤンキーやいわゆるDQN(ドキュン)が多いと言われている通信制高校なのに、なぜいじめが少ないのでしょうか?
ここからは入学したり見学したりしてみないとわからない、通信制高校で人間関係について悩みづらい理由を解説していきます。
(通信制高校プラザでは学校への取材を定期的に行っています)
そもそも登校日数が少ない
通信制高校は最低年間3日程度という、少ない登校で高校の卒業資格を取得することができます。
そう、そもそも学校に行くことが少ないのでいじめなんて起きるわけがないんです!
公立の学校では週1回程度の登校が基本ですし、私立でも希望する生徒は週5日だって登校することができますが、最低限の登校でいいなら年間3日で済んでしまいます。
クラスがないから無理して同じ人と顔を合わせなくていい
誰かに嫌なことをされるときって、だいたいクラスや部活など嫌でもその相手に顔を合わせないといけないときですよね。
どうしても合わない人とか、好いてもらえない人っているのに、全日制高校ではクラスがあるせいでその相手と四六時中同じ教室にいなければなりません。
しかし通信制高校のほとんどはクラス自体が存在しておらず、大学のように自分の好きな授業を選んで出席するような仕組みをとっています。
だから同じ人と授業を受けることも少ないですし、仲良しグループなどもあまりないので一人で授業を受けても何も気にすることはありません。
塾のようなイメージです。
年齢層が広いからグループができない
通信制高校は全日制高校と違って年齢制限がないので、10代から60代以上のおじいちゃんおばあちゃんまで幅広い年齢層の生徒が在籍しています。
すでに社会に出ている大人が10代の高校生にいじわるしたりはしません。
また、クラスの誰かからいじめられるときにはだいたい、その首謀者はクラスのなかでも目立つタイプである可能性が多いですが、大人や高齢者がいれば「クラスの中でも偉い人」みたいな生徒は生まれにくいです。
同世代の人しかその場にいないと、なぜか「一人でいるのは変だ、どうにかして友達をつくらなくちゃ」と思ってしまいますが、社会人で通信制高校に通う人はもともと友達を作ることを目的にしていないので、誰かと一緒にいなければいけないプレッシャーを感じることもないでしょう。
いじめを経験した生徒が多い
これが最も大きな理由かもしれませんが、通信制高校は不登校やいじめを経験した生徒の入学が多いです。
そのためできるだけ平和に高校生活を送ろうと他人とはあまり関わらない人もいますし、波長の合わない人とは無理に近づかず一定の距離を置くことも多いよう。
逆に同級生に共通点を感じて仲良くなっていくことも多いようですよ。
不安な人にはこんな通信制高校がおすすめ!
しかし、そうはいってもやっぱり不安だという人もいるでしょう。そんな人は、たくさんある通信制高校のなかでもこんな学校を選んでみるといいですよ。
個別指導が受けられる学校
通信制高校は少人数制授業が多いですが、それでも学校に行くのが億劫になるようなら個別指導に対応してくれる学校を選びましょう。
少し学費は高くなってしまいますが、自分のペースで勉強することができるので学力も上がっていくこと間違いなしです!
カウンセラーが常駐している学校
学校での人間関係ではなく、家庭での悩みなどから心身のエネルギーがなくなり、学校に行けなくなってしまったという人もいます。
また、もしも新しい学校で馴染めなかったときにも相談できる窓口があれば安心。
新しい環境で上手くやっていけるか心配な人は、カウンセラーが常駐している学校を選んでみるのをおすすめします。
共感してくれる場所が大事
学校生活で嫌なことがあったり、そうしたことがなくても過去の経験から学校に行くのが怖くなってしまったり、そんなときに一番必要なのはその話を聞いてくれて、共感してくれる人ではないでしょうか。
通信制高校にはそんな経験をした人が少なくないので、きっと気軽に話せる相手が見つかります。
以前とある学校の在校生にインタビューをしたときにも、男子生徒2人が当たり前のように「僕は中学校のとき不登校だったからこの学校を選びました」「俺もおんなじ!」と言っていました。
多少の不安があったとしても一歩踏み出してみると、意外となんとなく毎日楽にすごせるようになるかもしれません。