最近の通信制高校事情

通信制高校ってよく耳にするけど、実際はあんまりよく知らない！なんて話はもはやあるある。
近年、通信制高校の数は増加傾向にあり15年前から比べると２倍以上増えているというデータが出ています！
学校が増えるということは需要が高まっているということ。
需要が増えている要因は様々あります。
今回はなぜ需要が高まっているのかを皆さんにご紹介したいと思います。
まだあまり通信制高校事情に詳しくないという方も、このタイミングで認知しておくべきですよ！

まず通信制高校に通う生徒にはどんな人がいるのかご紹介していきます。

そもそも通信制高校が初めて設立されたのは昭和23年頃のこと。
当時、通信制高校が設立された目的としては勤労青年（義務教育終了後すぐに働く若者のこと）に対し、通信を利用することによって高等教育の機会を設けられることでした。
つまりは経済的な理由や家庭の仕事を手伝わなくてはならない子に対して、高校に通える子たちと同じような教育を受けさせてあげよう！というのが通信制高校がスタートしたきっかけだったわけです。

もちろんそのような生徒さんもいますが、社会環境の変化に伴い近年の通信制高校ではそういった形ではない生徒さんからの通信制高校の需要は高まっています。
《不登校児や中退者の転校先》
まず、現在の通信制高校に通っている生徒さんで多いのが、いじめや体調などが原因で通っていた高校を不登校になってしまった子や、トラブルを起こして学校を中退することになってしまった子です。
一回目の高校生活でうまくいかず、退学をやむを得なくなってしまった子達に対して、手を差し伸べる環境として通信制高校の需要は高まっています。

《専門的分野で活躍したい若者》
スポーツや音楽、芸能関係・芸術など専門的分野では年齢に関係ない世界が広がっています。
若いうちから専門的なことで成功するにはそれなりの時間が必要となってくるために、通信制高校を通うことによって勉強のウェイトを軽くするという方法をとっている生徒も多くいます。
またそういった需要から学校側も様々な形態へと変化をしてきました。
この後詳しくお話しちゃいます！

通信制高校に求める形が変わってきた現代では、学校側も様々な工夫をこらしています。

《様々なコースを用意し、専門的分野を学校でも学べるように》
現在通信制コースでは様々な分野が学べる学校が増えてきています。
スポーツや芸術関係の分野はもちろん、IT関係や、俳優やダンス、コメディアンなどのエンターテイナーの勉強、更には漫画家やイラストレーター、美容や動物のトリマーなど本当に様々な専門分野が学べるコースを用意しています。
高等教育を通信制で受けることによって、空いた時間に自分がやりたいこと、夢に向かって邁進できるような環境を整えている学校が近年増加していて、それに伴って需要が増えているようです。

《広域通信制制度で更に選択肢が増える》
現在では全国各地に通信制高校はあり、学校によって独自の特色を持つようになりました。
そんな中、生徒自身が自分のやりたことを学べるように、公立の通信制高校を除いて、ほとんどの学校が広域通信制という制度をとっています。
広域通信制とは、生徒さんが所在している地域だけでなく、全国の学校から自分が通いたい学校を選べるようするために設けられた制度です。
この広域通信制度のおかげで、生徒側の選択肢は大きく広がり、更に専門的な分野を学ぶことができる機会が増えたのです。

《遠い所に通いたい場合は通うにはどうすればいいの？》
おそらく今の話を聞いてこのような疑問が生まれるかと思いますが、もちろんその辺をケアしている学校が多いです。
学校によってやり方は様々ですが、全国各地に協力校や提携校を設置し、そこで学習指導を受けられるようにしたりと様々な工夫がなされています。

このような柔軟な対応力が通信制高校の需要が高まる要因ともなっています。

インターネットサービスが当たり前となった現代。
通信制高校でもネットワークを活用することにより、更に通いやすい環境を作っています。
通信制高校では、「自宅学習」「レポートの提出（スクーリング）」「定期試験」の３つが軸となり単位習得をしていきます。
ネットの普及により、レポートをネット経由で添削をしてもらったり、リアルタイムで授業をネットを通じて受けたりと、本来ならば学校に行かなければならないものを自宅で受けられるような環境が整ってきています。
さらに授業登録をネットのシステムを通して登録ができたりと、わざわざ学校に行く必要もなくなってきています。あまり学校に通う時間がない生徒や、体が良くない生徒などからするととても利便性が高く、こういった観点からも需要が高まってきていることが伺えます。

近年の通信制高校は、大きく変化をし生徒一人一人にしっかりと対応していこうという姿勢が目立ちます。
社会環境の変化から様々な要因で学校に通うことができなくなってしまった生徒。そんな生徒に対して、柔軟に対応し、しっかりと受け入れられる環境が通信制高校にはあるのです。
このような環境が通信制高校の需要を高めている要因となっているようですね。
今後も更に通いやすい環境へと進化していくことでしょう。