教育ローンのメリット・デメリット

教育ローンは、どのような条件で借り入れができるものなのか、もっと具体的に知りたい方もいらっしゃることでしょう。
この記事では、教育ローンが持つメリット、デメリットや条件・注意点など、より詳しい内容をご紹介します。

教育ローンは、そのほとんどが銀行から借りるものです。
全国に支店を構える大手銀行から、それぞれの地域に根付いた地方銀行まで、多くの銀行がそれぞれに教育ローンを提供しています。
そのため、日本国内のどこにお住まいであっても、近くに申し込みできる銀行がない、と困ることはないでしょう。

また、普段から口座を作って利用している銀行なら、気兼ねなく相談できるとも考えられます。「今まで取引の無い所とローンを組むのは少し恐い…」と思う方でも安心して申し込むことができますね。
身近にある銀行だからこそのメリットです。

教育ローンのメリットは、
まとまった額のお金を、長期間、低い金利で借り入れることができる点です。
この3つの特長について、1つずつご説明します。

一括で数百万円借りられる

教育ローンで借り入れることのできる金額の上限は、プランにもよりますが、およそ200万円から500万円です。
通信制高校の入学金に学費、教材費や下宿代など、幅広い費用をまかなうことができそうですね。

申し込みが完了すると、借り入れた金額が一括で口座に振り込まれます。この点でも、すでに口座を持っている銀行ならばよりスムーズに利用できて、利便性が高いです。

最長は10年間が目安

教育ローンで借りたお金は、どのくらいの期間をかけて返済していけばよいのでしょうか。

多くの場合は、最短で6ヶ月、最長でおおむね10年は返済期間を設けることができます。
学生が通信制高校などを卒業して、働くようになり、自身で返済ができるようになるまで待ってくれるのです。

また、プランによっては、「元金返済据置」という方式を利用できるものもあります。
この仕組みは、就学期間中・卒業直後の返済を元金だけでなく利息のみとすることによって、返済が難しい期間の負担を減らすことのできるものです。

用途限定ゆえの低金利！

教育ローンは、就学・進学に関連した費用にその用途が限定されているローンです。
ですが、そのように用途が限定されているからこそ、
低い金利で借り入れることができるのです。

金利が変動か固定かはプランによりますが、両方が用意されている銀行もあります。
肝心の金利は、2016年現在、2%から4%程度の範囲になっています。
同様に用途が限定されていて、長期で融資額も大きい住宅ローンよりは高く感じるかもしれませんが、それでも一般のローンよりはかなり低い金利です。

教育ローンには、以上のようなメリットがあります。これらを踏まえた上で、借り入れ方法を考えましょう。

通信制高校に通おうとする際にもとても便利でありがたい教育ローン。
まさに子育て世帯の強い味方です。
しかし、メリットだけではないのです。融資には条件がないわけではありませんし、注意すべきポイントもいくつかあります。

最低年収制限にご注意！

教育ローンが設けている条件は比較的少ないですが、ゼロではありません。
条件の1つに、「安定かつ継続的な収入」があります。
これは、教育ローン以外のほとんど全てのローンにも存在している条件ですが、この条件に、前年の収入額による制限が加わる場合があります。
年収制限がある教育ローンの多くは、200万円が下限となっているようです。

この制限は、家計が苦しくても高校に通わせてあげたい、と考える方々にとって残念なものです。ただし、一部の教育ローンにはこの制限が無い、または明示していないものもあるので、窓口やコールセンターなどで相談してみるとよいでしょう。

元金返済据置の注意点

元金返済据置は、学生自身も卒業後に返済していくことを想定したとき、
それまでの負担を減らすことのできるメリットがある、というのはご説明した通りです。

ここで留意しておかねばならない点は、元金返済据置の期間中、文字通りに元金は全く返済せず、利息分のみの返済になっているということです。
すなわち、通信制高校を卒業して、元金据置期間が終わった後、利息に加えて元金すべてを、その時点から返済しなければいけないということです。
結果として、返済する総額は他の返済方法に比べて高くなります。

もちろん、就学中の負担が減ることは多くの世帯にとって非常に助かることだと思います。
可能な場合は、余裕がある際に繰り上げ返済するとよいでしょう。

教育ローンを契約する際には、まず申し込む条件に気を付けましょう。教育ローンの申し込み条件は、比較的緩いものであるにせよ、確認をしておくことは大切です。
また返済方法、とくに元金返済措置付きを選択する場合には、そのメリット・デメリットの双方を理解しておくことが肝心です。

教育ローンという商品の性質をしっかり確認して、検討していきましょう。